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統一地方選挙(統一地方選4月11、25日投票)を控えた地方議員のためのホームページ見直しガイド

6 日前
読了時間: 7分

更新日:4 日前


統一地方選挙が刻一刻と近づいてくると、街の空気は一気に慌ただしくなります。ポスターの準備、街頭演説のルート選定、ビラの作成や配布手配など、やるべき業務の多さに追われている議員の方も多いのではないでしょうか。


そうした多忙を極めるなかで、「いまさらホームページを直す必要があるのだろうか」「SNSも更新しているし、チラシも配っているのだから十分ではないか」と考えてしまうかもしれません。ですが、選挙に向けた活動を本格化させる今こそ、真っ先に見直すべきなのが自身のホームページです。


目次


街頭演説のあと、有権者はスマートフォンを取り出す



なぜ、このタイミングでホームページの見直しが必要なのでしょうか。その理由は、有権者の行動パターンを考えると明確になります。


駅前や街頭で演説を聞いたり、ポストに投函されたチラシを手にとったりした有権者が、次にどのような行動をとるか考えてみてください。その場で即座に投票先を決める人は多くありません。関心を持った有権者の多くは、手元のスマートフォンで候補者の名前を検索します。


検索窓に名前を入力し、タップした先に表示されるもの——それこそが、あなたの公式ホームページです。


検索して辿りついたページが見やすく整い、どのような活動をしてきたのかがわかりやすく書かれているか。あるいは、何年も更新が止まり、スマートフォンでは崩れて読みづらい状態になっているか。この違いが、有権者の印象を大きく左右します。

ホームページはインターネット上の「公式事務所」


ホームページは単なるチラシのデジタル版でも、形式的な会社概要のようなものでもありません。インターネット上における「議員自身の事務所」です。


リアルの選挙事務所をイメージしてみてください。敷居が高く、ドアが閉ざされ、中に入ると古い資料が散らかっている事務所であれば、訪れた市民は「近寄りがたい」「日常の活動をしっかり行っているのだろうか」と不安を抱くでしょう。どれほど街頭で熱弁を振るっていても、事務所の状態で信頼を損ねてしまっては意味がありません。


ウェブサイトも同様です。検索して訪問したページが古く、最後の更新が数年前で止まっていれば、訪問者は静かにページを閉じ、別の候補者の情報へと移ってしまいます。街頭での努力やこれまでの地域実績を無駄にしないためにも、訪問者を温かく迎える準備をしておくことが不可欠です。

「SNS」と「ホームページ」の役割の違い


「今はSNS(XやInstagramなど)で発信しているから十分だ」という意見もあります。確かにSNSは即効性があり、日々の活動をリアルタイムで届けるには優れたツールです。


しかし、SNSとホームページでは役割が根本的に異なります。


  • SNS: タイムラインで素早く流れていく「点の情報(一瞬の広報)」


  • ホームページ: 過去の実績や理念を体系的にストックする「面の情報(信頼の拠点)」


有権者が投票直前に確認したいのは、「今日何をしたか」という断片的な情報だけではありません。「この4年間でどんな実績を残したのか」「どんな考えを持ち、地域をどう変えようとしているのか」という、ブレない姿勢と実績の全体像です。


SNSで興味を持った有権者をホームページへ誘導し、そこで深く納得してもらう。この動線(導線)を整えることが、信頼獲得につながります。

有権者が真に求めている視点とは何か


ホームページを見直す際に最も重要なのは、見栄えを派手にすることではなく、「読み手(有権者)の視点」に立つことです。


多くの議員のサイトで見られるのが、「議員側が言いたいこと」だけで埋め尽くされているケースです。


  • 「〇〇委員会副委員長に就任」

  • 「予算特別委員会で質疑を実施」

  • 「〇〇市へ会派視察を実施」


これらは活動報告として事実ではありますが、専門用語や会議名ばかりでは、市民にとって「自分の生活にどう関係するのか」が伝わりません。


大切なのは、主語を「議員(自分)」から「有権者(あなた)」に変えることです。


(修正前)「保育所の定員拡大について質疑を行いました」

(修正後)「待機児童を減らすため議会で提案を行い、来年度から市内の保育枠が50人分増えることになりました。子育て世代の不安をひとつ解消できました」

難しい政治用語を排し、その活動によって「市民の生活がどう良くなったのか」を具体的に伝える姿勢が求められます。

たった一人の「具体的な対象」に向けて書く


効果的な文章を作成するためには、不特定多数の「全市民」に向けた抽象的なスローガンを避けることがポイントです。「老若男女が安心して暮らせる街づくり」といった表現は、誰の心にも残りづらい傾向があります。


「毎朝の保育園送迎に追われる共働きのお母さん」「地域の路線バス減便に悩む高齢者」など、具体的な一人を思い浮かべて語りかけるように文章を作成します。一人の切実な悩みに応える言葉こそが、結果として同じ課題を抱える多くの有権者の共感を生みます。

スマートフォン閲覧への最適化は必須条件


現在、議員のホームページを訪れる有権者の7割〜8割以上がスマートフォンを使用しています。パソコン画面だけでデザインを確認して満足するのは禁物です。


ご自身のスマートフォンでサイトを開き、以下の点を確認してみてください。


  • 文字が小さすぎて拡大しないと読めない状態になっていないか


  • ボタン同士が近すぎてタップしづらくないか


  • スクロールしても顔写真と挨拶ばかりで、政策に辿りつかない構成になっていないか


読みづらさは、それだけで閲覧離脱の理由になります。ストレスなく読めるレイアウトにすることは、有権者に対する基本的な配慮と言えます。

理念・実績・政策を一つのストーリーでつなぐ


掲載する情報は、以下の3つの要素を筋道立てて整理することが大切です。


  1. 理念(Why): なぜ政治を志したのか(原体験)


  2. 実績(What): これまで何を変えてきたのか(具体的な成果)


  3. 政策(How): これから地域をどう変えていくのか(未来への約束)


「過去の原体験」から「現在の実績」、そして「未来の約束」が一本のストーリーとしてつながることで、言葉に納得感と信頼性が生まれます。


文章を読みやすくする実用的なテクニック


文章の印象を整え、読みやすくするための具体的なポイントは以下の3点です。


  • 漢字とひらがなのバランス(目安は3:7)

    漢字が多すぎる文章は硬い印象を与えます。「頂く→いただく」「様々な→さまざまな」「私達→私たち」のようにひらがなを増やすことで、親しみやすい文章になります。


  • 一文を短く区切る(一文一意)

    「〜であり、〜ですが、〜と考えており……」と文章を長く接続せず、句点(。)で短く区切ります。テンポが良くなり、伝えたいメッセージが明確になります。


  • 具体的な数字と固有名詞を入れる

    「福祉の充実」「防災の強化」といった抽象的な表現ではなく、「〇〇小学校前の交差点に信号機を設置」「町工場100社へ直接ヒアリングを実施」など、数字と具体的な場所・対象を記載することで信頼性が増します。

選挙前に確認すべき5つのチェックリスト


告示日を迎える前に、以下の項目を重点的に点検・修正することをおすすめします。


  1. プロフィール: 経歴だけでなく、志したきっかけや人間性が伝わる記述があるか

  2. トップページ: 開いて数秒で最も伝えたいメッセージ(キャッチコピー)が伝わるか

  3. 問い合わせフォーム: 項目が多すぎず、簡単にメッセージを送れる仕様になっているか

  4. 古い情報の整理: 数年前のお知らせや「準備中」のページが放置されていないか

  5. 写真の選定: 硬いポスター画像だけでなく、地域で市民と対話している写真があるか

最後に

ホームページを全面的に見直す作業は、単なるウェブサイトの更新にとどまりません。これまでの活動内容を振り返り、自分が地域に対して何を果たすべきなのか、自身の言葉と姿勢を整理するプロセスでもあります。


統一地方選挙という重要な節目に向けて、有権者が知りたい情報を真摯に届ける準備を整えること。その取り組みが、有権者との信頼関係を築く確かな第一歩となります。



この記事の執筆者

坂本 迪宇

ネットフェニックス合同会社 代表取締役


神戸市在住。営業(全国5位)、コールセンターの現場改善、難関塾(灘中・洛南・東大寺・開成・麻布など)のマーケティング(10年で灘中合格約100名)を経験。泥臭い「現場の対話」と「再現性のある仕組み」を武器に、企業の集客と組織づくりを支援しています。


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